消音化や高出力化を可能に。バイクのマフラーの種類やメーカーについて解説
バイクにとって、マフラーは排気音の消音やエンジン性能のアップなど重要な役割を果たすアイテム。メーカーによって特徴は様々で、カスタムすることによって理想の乗り心地や見た目を実現してくれるため一番始めにカスタムをするという方も多いです。近生地では、そんなマフラーの種類やメーカーについて解説しています。マフラーの役割とは? メーカーの特徴って?マフラーについて基礎から解説します!マフラーの果たす役割と種類とはマフラー交換は音の変化と走行性能のパワーアップが目的同じ車種用のマフラーでも、一つ一つ特徴は異なり奥が深いです。特に排気音の違いはわかりやすく、静かなものもあれば歯切れの良い音を出すものも。また、エンジンの出力特性にも大きく関わり、マフラーによって乗り心地が大きく変わります。マフラーの1番の役割は消音マフラーとは、サイレンサー、エキゾーストパイプ、エキゾーストマニホールドの3つの総称のこと。エンジンから出る排出ガスは高圧力かつ高温であり、そのガスが大気と接触すると急激に膨張し、騒音につながります。この排気音を消音するのがサイレンサー。いくつもの穴が開いた金属パイプの周りにグラスウールなどの消音材が巻きつけられています。サイレンサー内を排出ガスが通ることで圧力と温度が下がり、音を小さくする仕組みになっています。オンロードもオフロードも、バイクによって排気音量が定められているため、規制を超えないよう注意する必要があります。マフラー交換で高出力化を実現マフラーは排気口を覆っており、マフラーの形、エキゾーストパイプの長さや径、角度などによって、バイクの出力に大きな影響を与えます。低回転域を強くするものや高回転域を重視したものなど、マフラーメーカーによってその出力特性は大きく変わります。ツーリングやレースシーンなど、バイクや環境に合わせて交換することで乗り心地が変わり、さらにライディングが楽しくなるでしょう。マフラーは2種類に分類マフラー大きく分けて2種類。「スリップオンマフラー」と「フルエキゾーストマフラー」があります。それぞれ含まれている範囲が異なるため、交換方法やそのメリットに大きな違いが生まれます。[スリップオンマフラー]スリップオンマフラーは、消音機能を持つサイレンサー部分のみが交換式になっているもの。もしくはサイレンサー部分のみを交換した状態もスリップオンと表現します。取り付け方法としては、純正のパイプにサイレンサーを取り付ける形になります。作業は簡単に行えるため、デザインの違うサイレンサーを取り付けて見た目の変化を楽しんだり、排気音の違いを楽しむことも容易です。また、サイレンサーのみということでコストは比較的低く抑えることができるのも嬉しいポイント。[フルエキゾーストマフラー]フルエキゾーストマフラーとは、エンジンの取り付け部にあるエキゾーストパイプからサイレンサーまでが1つになっているマフラーのこと。もしくはサイレンサーとエキゾーストパイプの両方を交換した状態のこともフルエキゾーストと表現します。省略して「フルエキ」とも呼ばれています。交換部が広い分コストは高めですが、パイプから交換することによってエンジンの特性を引き出され、排気音はもちろんパワーの違いも感じやすいのが特徴。見た目が大きく変わるため、そのビジュアルも楽しめます。マフラーの代表的メーカーを6選オンロード向けマフラーとして代表的と言えるのは「ヨシムラ」、「モリワキ」「アクラポヴィッチ」の3メーカー。それぞれレース実績があり、信頼の厚いメーカーです。[ヨシムラ][card_p : product_id=21429]1954年に創業し、世界で初めて市販の集合マフラーを発売するなど、日本を代表するマフラーメーカー。ヨシムラでは自社製マフラーを「サイクロン」と呼び、その名は世界に広く浸透しています。2009年にはSUZUKIとともに出場した鈴鹿8耐で優勝を飾るなど、レース実績も。「高性能」「高品質」「各種レギュレーション対応」をコンセプトとし、多くのテストを通して性能を追求。スチールに加えてチタンを採用することで軽量化と耐久性を向上し、全ての公道用マフラーがJMCA基準をクリアしているなど、そのコンセプトを体現しています。[モリワキエンジニアリング]ヨシムラと並んで日本を代表するマフラーメーカーがモリワキエンジニアリング。黄色から青色へのグラデーションが特徴的な「ZEROモデル」が有名です。パーツの品質が高く、耐久性抜群。ネイキッドやツアラー、レーサーレプリカなどの車種に対応するマフラーが多く扱われています。さらに音量規制をクリアしつつトルク感を感じられるなど、音量と性能を両立してくれます。[card_p : product_id=33442][アクラポヴィッチ]ヨーロッパ最大手のマフラーメーカー。海外のバイクはもちろん、日本のバイクにも適合しています。「妥協は許さない」の信念を持ち、1車種に100回以上のテストを繰り返す完璧主義。レースで培われた経験によって作られるデザインや音など、その性能の高さが世界で人気を集めています。オフロード向けマフラーメーカーオフロードバイクでは、山道や舗装されていない道を走るため、出力性能や耐久性、軽さなどバイクのバランスが重要になってきます。ここでは「DELTA」、「R.S.V」、「SP忠男」の3メーカーをご紹介。[DELTA][card_p : product_id=538]排気効率の向上と排圧バランスを研究し、全回転域での出力アップを実現させたDELTA。バレル4サイレンサーでは、サイレンサーの内部構造を追求し、多段膨張型ミッドパイプと組み合わせることで、高回転域の排気効率と低・中回転域のトルク感がバランス良さを実現しています。ミッドパイプ部はステンレスを使用することで腐食に強く、サイレンサーにはアルミを使用し軽量でバイク全体のバランスも良くしてくれます。[R.S.V][card_p : product_id=15750]常に進化を続けるR.S.Vのハイクオリティサイレンサー。サイレントインナーサイレンサーが標準装備されていることで、向上される出力はそのままに音量規制もクリアします。歯切れの良い音が特徴的で、バイクのバランスを考慮して重さも軽く扱いやすいのが嬉しいポイント。[SP忠男][card_p : product_id=14784]気持ちィー!走りを探求し、デザイン、サウンド、加速にこだわってマフラーを作っているSP忠男。エンジンの性能を引き出すことに着目し、屈指の高パワーを生み出しています。パワーボックスでは、サブチャンバーの脈動効果を積極的に利用することで、実用域からのパワーアップを実現しています。マフラー交換する場合の費用から車検での注意点マフラー交換費用の相場はこちらマフラーの役割を理解した後は、実際交換にかかる費用はどれくらいなのか、相場としてダートバイクプラスの料金をご参考に。ダートバイクプラス ピットサービス4st フルエキゾースト(40分〜)¥4,400(税込)4st マフラー(スリップオン)(30分〜)¥2,200(税込)4st エキゾーストパイプのみ(40分〜)¥2,750(税込)2st チャンバー(20分〜)¥2,750(税込)2st サイレンサー(スリップオン)(20分〜)¥2,200(税込)グラスウール交換(サイレンサー取り外し必要時は+サイレンサー取り付け代¥2,200(税込))(20分〜)¥8,800(税込)↓↓料金表↓↓https://dbp-store.jp/pit-service/車検を通過するためには騒音基準のクリアが必要「交換用マフラーが、新規検査前の自動車に備えるために必要な基準に適合している場合には、当該マフラーの性能等確認済表示の識別番号の末尾に「A」を記載することとします。」(JMCA、”近接排気騒音規制導入”、2017-12-13、https://jmca.gr.jp/about_muffler/proximity_exhaust_-noise/)「新車時の近接排気騒音が89dBを超える二輪自動車、85dBを超える第二種原動機付自転車及び79dBを超える第一種原動機付自転車に対して、交換用マフラーを備える場合、相対値規制を適用します。」(JMCA、”近接排気騒音規制導入”、2017-12-13、https://jmca.gr.jp/about_muffler/proximity_exhaust_-noise/)全国二輪自動用品連合会(JMCA)が規定する騒音基準は上記の通り。マフラーを交換した後、車検が通らないということがないように注意する必要があります。まとめ以上、今回はマフラーの種類とメーカーについての簡単な解説を致しました。基本的にサイレンサーとエキゾーストパイプが別売になっていることが多いオフロードバイクでは、異なるメーカーの組み合わせによって車体全体の排気特性を変化させることも可能です。高回転・レスポンス重視から低回転・扱いやすさ重視など、さまざまなセッティングが可能なので、是非お好みの組み合わせとマフラーを見つけてください。
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