特集から探す>ハンドルバーの選び方
オフロードバイクのカスタムで定番なのがハンドルの交換です。トレールバイクであれば多くの車両がスチール製のハンドルであるため、転倒時に曲がりやすいことや、 自分の体格や乗り方に必ずしも合っているとは限らないためです。一方、純正でないハンドルバーはアルミ製で軽量・かつスチール製に比べ強度も高く 多くのラインナップから自分に合ったものを選択出来るようになっています。今回は数あるアルミ製のハンドルの選び方と、種類の解説を致します。 ポイント1 スチール製ハンドルバーを知ろうハンドルバーにはアルミ、スチールなどの素材がありますが、その中でもスチール製は主に純正ハンドル、バイクを購入した際に初めからついているハンドルに使われています。では実際のトレールバイクの純正ハンドルを見てみましょう。今回は一例として、人気車両であるCRF250LとSEROW250の純正ハンドルをご紹介致します。上記2つのハンドルバーは共にスチール製で重量は900-800g、1キロ弱と重ためです。CRF250Lはウェイトが内蔵されているのと補強のブレース(ハンドルの剛性を高めるためのバー)がついているので、SEROW250よりも更に重くなっています。強度はどちらも低く、立ちごけ程度であれば耐えられるかもしれませんが、 オフロードで頻繁に転ぶような使い方だとすぐに曲がってしまいます。 特に補強のブレースが無いSEROWは転倒に弱いです。ポイント2 傾向と寸法の関係先ほどハンドルの傾向というお話がでましたが、沢山あるハンドルが それぞれどういう傾向・性格を持っているのかは、各部の寸法を見ることで把握できます。 メーカーの公式サイトを見ると、各社サイズ表を公開しています。 各部のサイズの中でも重要なのは幅・高さ・引きの3つ。他はそれほど意識しなくてもOKです。まずはハンドル幅の寸法の見方からご説明します。ハンドルの幅はそのままハンドルを握る左右の手の距離(手幅)になります。広いハンドルならこの手幅は広くなり、狭ければその逆となります。標準的な寸法では800mmが基準となり、780や770mmだと結構短め・810mm以上だと広めの寸法となります。 CRF250Lの場合、純正は798mmなのでほぼ標準。SEROW250では760mmなのでかなり狭めですね。通常、乗りやすい手幅というのは体格や身長に影響されるので、大柄な方であれば広い方、小柄な方であれば狭いほうがしっくりくるでしょう。どちらにせよ、体格にあった、自分にしっくりくるハンドル幅を見つけることが大切です。次に把握したいのが高さです。この寸法によって手を置く位置が高くなったり低くなったりします。 ここは身長やシート高・ハンドルポストの位置に強く影響を受けるため、ハンドル単体で評価しづらいところがありますが、基準となる数値で言うと90-95mm辺りが標準です。80mm台なら低め、100mmを超えてくると高めと言って良いでしょう。高さが低めのハンドルの場合、手の位置が下がり、ツーリングでは楽な姿勢となり疲れにくいでしょう。モトクロスなどのスポーツ走行においてはコーナリングが決まる・ズバっと曲がるには具合が良いのが特徴です。ライダーを含めた重心位置が下がる分、ガレ場でも左右に振られにくい特性があります。ただ、上半身の前傾が強くなる分スタンディング(立ち乗り)は少し辛いのはデメリットです。一方、高さが高めのハンドルは上記と逆でスタンディングが楽に決まるので、オフロードでは長時間疲労を押さえて走るような場面で優位性があります。身長が高い方・ハイシート化している方の場合ですと、相対的にハンドル位置が低くなっているため、高めのハンドルを装着するとしっくりくることも多くあります。特にハイシートは20mmくらい着座位置が上がるので、ハンドル位置と合わせて判断したいところです。最後に意識したい寸法が引きで、絞りとも言われる寸法です。ハンドルを上から見て、どの程度手前に曲がっているか?というところが引きです。これは60mmが基準で、50mm台の引きなら弱めでモトクロスなどのスポーツ走行向き、70mmを超えてくるとツーリング向きと言えるでしょう。引きでハンドルの性格が変わる理由としては、ママチャリのハンドルを思い浮かべて頂くとわかりやすいのですが、 手前に強く引いていると、自然と肘が下がります。肘が下がれば肩の力も抜けて・脇も閉じるので楽に乗れるんですね。故に引きの強いハンドルはツーリング向きとなります。逆に、モトクロスなどのスポーツ走行では肘を張ってハンドルを押したり抑え込んだりするので、引きの強いハンドルではそうした動作がしにくくなり、こういう場面においては引きの弱いハンドルが断然乗りやすくなってきます。また、ドアノブ握りと呼ばれる手を横から添える握り方も引きの弱いハンドルが向いています。ポイント3 ハンドルの太さ次にハンドル選びで重要になってくるのが、太さのお話です。ハンドルには2種類の太さの規格があり、一つは標準的な22.2mmの規格。 こちらはハンドル径は全て一定で22.2mm。もう一つは28.6mmの規格です。 こちらはグリップ部は22.2mmですが、ハンドルが曲がり出す部分から徐々に太くなり、クランプ部分では28.6mmまで太くなっています。22.2mmは標準、ということもありノーマル径と称されます。28.6mmはより太い規格なので、ファットバーとかテーパーバーと称されます。(テーパーはハンドル中心部に向かって太くなっている形状が由来)厳密にはファットバーと言うのはRENTHALの商品名ですが、ほぼ一般名詞化しているので他メーカーでもファットバーと呼んで差し支えないでしょう。ノーマル径のハンドルは、補強のためにブレースバーが装着されているのが基本です。転倒時にクッションとなるバーパッドもこのブレースバーに取り付けます。補強という形で強度を確保しているため、カッチリとした乗り味で路面からの衝撃も比較的ダイレクトに伝わります。端から中心まで太さが一定なので、トレールバイクの場合スマホホルダーや充電ソケットなどのオプションが取り付けしやすいことがメリットです。28.6mm系のハンドル(以下ファットバー)はハンドルの太さそのもので強度を確保しているため、剛性(変形のしにくさ)を低く設定することが出来ます。それ故にジャンプの着地や急ブレーキなど、衝撃や負荷が掛かる状況ではハンドルが積極的にしなってくれます。 このしなりと言うのはサスペンションのように衝撃を吸収する効果があり、ライダーの疲労軽減に大きな効果があります。ただし、トレールバイクに取り付けする場合にはクランプ部分の太さが違うことからそのままでは装着出来ないことがほとんどです。そのため、ハンドルポストやトップブリッジの変更・もしくはアダプターの装着が前提となります。ポイント4 おすすめハンドルバーここからは実際に商品を例に挙げて紹介していきましょう。ダートフリーク発のオフロードパーツブランド・ZETA(ジータ)のハンドルです。ZETAのハンドルには3種類のシリーズがあります。22.2mm径のハンドルに2つのシリーズと、28.6mm径のハンドルの3種です。まずは22.2mm径のCOMPハンドルバーです。これは主にトレールバイクを対象としており、ややスポーツ走行向けのMOTARD系とツーリング向けのDUAL-SPORTS系をご用意。それぞれに高さ違いのMIDとLOWがあり、お好みで選べるようになっています。また、Mini-Trailという幅を抑えつつ高さを高く設定した独特のハンドルもあります。高さが106mmで特別な高めにしたい方には唯一の選択がこれ。幅が抑えられている分、高くてもクラッチ・アクセルワイヤーの長さが不足しないようになっています。その他、クロスカブ用などの特殊なラインナップが用意されているのもこのシリーズです。トレールバイクのハンドル選びで迷ったら、まずはCOMPハンドルバーで良いかな?というところです。価格も比較的リーズナブルで購入しやすいのもポイントです。そして、COMPハンドルバーの強度を向上させてバーパッドを標準装着としたのが COMP-Xこと、CXハンドルバーです。勿論こちらも22.2mm径。強度があるのでオフロードで転倒しても容易に変形することはなく、ハードに使えます。ラインナップはCOMPにあったようなトレールバイク向けのものから、モトクロッサー向けの実戦向けを幅広くラインナップ。 85ccクラスのミニモトクロッサー用も用意されています。林道ツーリング・エンデューロ・モトクロスでの使用なら、攻めた使い方にも対応するこのシリーズがおススメです。注意点としては、ミニモトクロッサー用ハンドルバーはグリップ部分の長さが短く設定されているため、トレールバイクには取り付け不可となっています。スイッチ類を収めるスペースが無いからですね。最後に紹介するのがファットバーのSX3です。先に説明した通り、しなる特性を持ったハンドルで、激しいオフロード走行では手元にくる衝撃をかなり軽減してくれます。特に固く締まった路面ではその効果が実感しやすいでしょう。その特性上、ツーリング向けのラインナップは少なく、大半のラインナップがモトクロッサーを始めとした競技用車両向けの設定になっています。↑ジェイ・ウィルソン選手 ZETA SX3ハンドルバー 使用近年の売れ線では、SUPER-LOWと言う極端に高さを抑えたモデルが人気です。コーナーリングが決まりやすいのはもちろんのこと、斜度の強烈なヒルクライムで身体を被せやすい(ひっくり返りにくい)のでモトクロスからエンデューロまで幅広く支持されています。注意点としては、このしなり特性はクローズドタイプのハンドガードを装着すると失われます。ハンドガードが補強となり、剛性を著しくアップさせてしまうからですね。手やレバーの保護を重視するか、しなり特性による疲労軽減を優先するか・・・エンデューロにおいては常に議論の分かれるところです。折中案として強度は落ちますがプラスチックタイプのクローズドタイプハンドガードであれば ガード自体が柔軟なことと、しなるポイントを保持していないので しなり特性が失われにくくなっています。・ZETA ハンドルシミュレーターhttps://www.dirtfreak.co.jp/moto/products/zeta/handle/handle_sim/handle_sim.php↑↑主要純正ハンドルバーと全ZETAハンドルバーラインナップの形状比較が可能となっておりますのでご活用ください。総まとめハンドル選びに必要な幅・高さ・引きの3つの寸法と、ハンドルの太さと特性。これらのポイントを押さえておくと、自分に合ったハンドル選びがしやすくなります。
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