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コラム - ライテク

  • 馬場亮太選手のレース攻略~JECチャンピオンコラム!編(1)~

    全日本エンデューロ選手権 シリーズチャンピオンを決めた馬場亮太選手によるコラム第3弾が届きました。前回のコラムはこちら。今回も目から鱗のお話をいただきました!お楽しみください!RBコラム第三弾の時間です。 まだ第一弾と二弾をお読みで無い方はぜひチェックしてみてください。 今回は、チャンピオンコラムと題し 今年JEC(全日本エンデューロ選手権)でチャンピオンになれたご報告(笑)と 自分や、チームメイト町田あさと選手のライディング改造などについてまとめて書こうと思います。 <今年度のJECについて> 今年はエンデューロレースに初めてフル参戦をした年にして 運やタイミングが良く チャンピオン獲得とJEC史上初の6連勝をすることが出来ました。 ざっくりのシーズンの流れでいくと 第1戦から第3戦は雨や雨上がりでのレースで、マディコンディションの中での攻めと守りのバランスが難しく、今回は絶対にマージンを取って転ばないように走るぞと思った周に激しく転んだりと上手にレースができていたかと思うと全然そんなことはありませんでした。 第4戦、第5戦で2日通して初めてのドライコンディションで、タイムを出すことだけに集中して走ることができ、その極限を攻めている感じがめちゃくちゃクセになりました。 第6戦は前回大会で掴んだつもりだった攻める感じが一切出せずに終わり、ラスト2戦は借り物バイクだったのでとにかくチャンピオンを取るために走り切っただけという感じでした。 <ライディング進化の転機> なぜモトクロス出身の自分がフル参戦一年目でも良い成績をおさめられたのか 色々な理由はあるかと思いますが、モトクロスで学んだ乗り方がエンデューロにもうまくハマっているのだと感じています。 JECの競技傾向的にはモトクロス出身ライダーが活躍しやすいという前提は確実にあります。 一番自分のライディングが変わった転機となったのは、 モトクロスIA四年目に入る年のオフシーズン、アメリカトレーニングに行きたいと当時のチームの母体であったRSTAICHIの吉村さんにお願いをし、お金を貸してもらい約一ヶ月半アメリカでバイク漬けの日々を送りました。 IA一年目はシーズン途中までランキングも6番前後にいましたが怪我で最終的には11番?前後。 二、三年目は度重なる怪我でシーズンをまともに闘うことができずにいたので、アメリカのトレーニングに行かせてもらって、結果も出なかったら四年目のその年でバイクをやめるくらいの覚悟でした。 アメリカでは下田丈選手やムスキャンなどを育てたヤニングトレーナーのもとで教わり そこで教わったほぼ全ての技術や練習方法が、今でもレースで好成績を収められている理由だと思ってます。 IA四年目のシーズンはライディングの調子は本当に良かったのですが開幕前のちょっとした怪我やマシンのトラブルなどで噛みあわないままシーズンが進み、レース中の内臓の怪我が原因でモトクロスを引退することとなりました。 <実際に学んできたこと> 何を学んできたか、、よく聞く、“スムーズ“です。 いつもの、よく言われている、スムーズですね。笑 想像するスムーズというのは、コーナー進入でスピードを落とし切らずに入ってコーナーを曲がっていくというのだと思うのですが、 学んできたのはそれを実現するための、練習方法などでした。 スムーズに走れと言われるのではなく、言われた練習をしてたら勝手にスムーズになっている感覚です。 こうしろというのは時々アドバイスされるのですが、それよりも今日はこういう練習をしながらタイムを測るぞとメニューを言われるだけ。 代表的なのがYouTubeなどでも言っている、クラッチを使わないとかリアブレーキを使わないという負荷をかけた状態でのタイムアタックです。 極論を言うとこれを、 頭を使って、 バイクの挙動を感じながら練習すれば、 スムーズになります。笑 多分!! <クラッチを使わない練習例>ブレーキング時は?具体例を挙げて、 クラッチを使わないでの練習が使いまくっている状態から、どんな進化が望めるかというと (クラッチなしでゆっくりペースではなくタイムアタックなど全開走行をする前提) まずブレーキングから、、、 クラッチを使えないので リアブレーキを強く踏めなくなります(強く踏むとエンストしやすくなる) 強く踏めないのでフロントブレーキをしっかり効率よく使わないとスピードを落とせなくなります。 強く踏めないことで、大きなブレーキングギャップにリアタイヤが当たった時のリアサスペンションの動きが小さくなります。 (ブレーキを強く踏む=リアタイヤが回転しようとせず前に転がらずに地面に対して抵抗になる=ギャップに当たった時もリアタイヤは前に転がろうとしないのでリアタイヤとリアサスペンションの抵抗になる=リアタイヤが跳ねる) コーナリングの時は?そしてコーナーリング、、、 スピードを落としすぎたりブレーキを長く引きずりすぎるとエンストしそうになるので早めにブレーキを離すようになる。(ライダーの感覚で、あ、エンストしそう、、てなる。) スピードを落とし切らずにコーナーに入るためには大きく外から入れば、落とさずに侵入ができる(アウトインアウト) 早めにブレーキを離すようになるので、コーナーの準備(足を出すなど)を早くできる。 クラッチを使えないので、急にアクセルだけがば開けしても付いてこない→アクセルの開け始めが穏やかになる。開け始めが穏やかになる分手前からアクセルを開けて行かないとエンジン回転も上がってこんない。 自分がこの練習をしながら考えていたことは、こんな感じでした。 「ブレーキ強く踏むと、エンストしそうになるな~ このスピードじゃあコーナー進入し切れないけどスピード落とすとタイムも落ちるし、、 もっと外から入ってみよう、、、」 というふうに“クラッチを使わない“という縛りの中でいかに速く走るかというのを 常に考えながら走ります。常に考えながら、がとても大事です。 上で書いたノークラッチで進化が望めることをブレーキングからコーナーで繋げると 大きなラインどりでハードなブレーキングをせずにスピードを維持しながらコーナーに進入し、 早め早めに穏やかにアクセルを開け始めていく と、なんとまあお手本のようなスムーズが手に入っています(笑) こんなにうまく行きはしないですけど(笑) 大切なのは挙動を感じる事よく外国人もクラッチを使わないで練習してるからノークラッチで練習しようと言いますが、 意識やバイクの挙動を感じながら練習しないと意味がないと思います。 そしてもう一つ大事なことが、ノークラッチで乗ることが1番いいということではないということです。 それをすることで様々な走り方の引き出しができ、バイクの挙動を感じることでがき クラッチを使える状態ではさらに自由に攻めて走れるようになるからです。 クラッチを使わないという選択肢を、使って走っている中に組み込めるということです。 さぁ~ 自分でも何を言っているのかわからなくなってきました(笑) 何回も読み直して、分かってくださいね! 一緒に練習に行く下田丈選手もアメリカの中ではオフシーズン? ぽい時期もあって30分ヒートもほぼしていなかったと思います。 ひたすらこういう練習ドリルをし続けます。 またこのドリルみたいなものが無数にあり、いかに今まで何も意識せずただ走っているだけだったかというのが痛感させられます。 こういった練習を続けていたら ギャップのいなし方や良いトラクションの掛け方なども勝手に習得していき 目に見えて成長することできました。 最後にJECは大体3分から10分未満のタイムアタックレースみたいなものなので この時の練習の貯金でまともにレースができていると思います。 もちろんモトクロスで1番効果は発揮されると思います。 なかなかマニアックな文章で伝わっていなかったらごめんなさい。 あのコラム見たんだけどどういうこと? て直接聞きにきてください。 なんなら走る人がうまくいかない気持ちもこう言った練習方法の引き出しもたくさんあるので モトクロススクールでもエンデューロスクールでも申し込んでください(笑) 実際にどのように町田選手のライディングを改造したかなども書く予定でしたが この記事では書ききれないのでまたの機会に見にきてください。。。写真提供:MFJ中部地区エンデューロ部会様

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  • 馬場亮太選手のレース攻略~レースデイ編~

    全日本エンデューロ選手権 シリーズチャンピオンを決めた馬場亮太選手によるコラム第2弾が届きました。前回のコラムはこちら。今回も目から鱗のお話をいただきました!お楽しみください!前回のコラム記事は見ていただきましたか? 今回も前回の続きでレースDAYの準備やレースが進行していく中で 自分が気をつけていた点やレース慣れしていない方々に何か参考になるようなお話をしていきたいと思います。 <レースDAYのサスペンションの話> 自分はレース当日サスペンションを大きくいじらないという話をしましたが、 雨の時や自分の中で原因がしっかりしていて間違わない自信があるときだけ、アジャスタをいじったり、フロントフォークの突き出し量を変えたり、リアサスのスプリングにイニシャルをかけたりします。 今までのモトクロスレースの経験で、自分がレースに出ている時はKYB(ホンダとヤマハ時代)、SHOWA(スズキ時代)のレース担当の方々がメンテナンスとセッティングをやってくれていました。 雨で泥がとても重くバイクについてしまうコンディションでは、COMP側(圧側)を強めたり、リアのスプリングを少し強める方向に回したりしていました。 これは普段よりもバイクの車重が重くなり、サスペンションもやや入った状態で使うようになるからです。普段よりも入る分、COMP側を強くして少しでも入りにくくする。 フロントよりもリアサスにかかる重量の方が多く、リアだけ多く沈んでフロントがチョッパー気味(フロントが高い)になるのを防ぐために、リアサスのスプリングを締める方向に回す。とリア周りの車高が上がり前後のバランスが取れる(泥が付着してきた時に)という感じです。 できるだけシンプルな説明ですがなんとなくイメージが沸いたでしょうか??? Photo by 楠堂亜希 様今IA1の町田選手のレースに帯同している限りでは、マディ時スプリングを締めてリアを持ち上げるというのは、今のところは見ていないので選手によって大きくフィーリングが変わるのを嫌ったり、別の方向で対策をしたりしているかもしれません。 あとは勝手な僕の偏見ですが、戻り側をいじるとコースの中でここよくなるけどここはなんかな~という時が多いのでレースの時は安全志向であまりいじりません。 こういった対策はモトクロスでもエンデューロでも変わらないです。 Photo by 楠堂亜希 様<レースまで> 当日は大体受付や車検があり、起床は6時前後なことが多いのではないでしょうか? レースによっては練習走行の時間が早くて起床も早くないといけないことがあると思いますが、 それが事前にわかっている場合は、せめて一週間前くらいからその時間くらいで起きるようにした方がいいです。 全日本のIBクラスに出ている時は朝7時過ぎから練習走行ということが多かった覚えがあり、5時半とかに起きてましたね、、 僕はできるだけそうしていましたが、まあまあの確率で自分に負けて二度寝をしていました。笑 当日に合わせて生活リズムを整えておくのは割と重要な気がします。 朝ごはんはしっかり食べます。 ご飯系の炭水化物が多いです。体がエネルギー切れにならないようにバナナなども食べます。 そして絶対に水分を枯渇させないようにするのでトイレはめちゃくちゃ近いです。 レースの時は集合時間ギリギリに一度トイレに行ってから集合に行きますが、そこから実際にレーススタートするまでの10分くらいでまたトイレに行きたくなるくらい近いです。笑 スタート裏の仮設トイレに行くと中に人が入っていて待っていると結構な確率で同じ人が出てくるんですが、富田俊樹選手がめちゃくちゃ多かった印象です。笑 多分同じように水分は多めに取って体調管理をしているんだと思います。 <モトクロスのスタートゲート選びのポイント> 大きく分けて3つです。 1、スタートゲートまでの轍  できるだけ真っ直ぐでリアタイヤ付近に石などが埋まっていない  もしリアタイヤ付近の地面が高いところがあるなら低いところよりは高いところ  土を盛れるところはいいですが下が硬くて土が盛れないところは、 轍とゲートの段差もできるだけ小さいところがいいです。 2、スタートゲート後の轍  まっすぐ。  蛇みたいな形になっていない  雨などの場合にゲートから少しいったところの泥が深くない、など 3、最悪の場合の抜け道  もしスタートが出られなかった時1コーナー後に前にいやすいところはどこか? 補足として 1、のリアタイヤ付近の地面の高さは スタートゲートに向かって下り坂になっているところを選びましょう ということです。 僕はもしかしたら結構重要ポイントとしてこれを見ますが、意外とみなさんは見ないポイントではないでしょうか? それか下り坂になっていなくても土などでリアタイヤ付近を高くできるのであれば それでいいでしょう。よくスタート前に踏み踏みして轍を綺麗にすると思いますがその時に、 ということです。 ゲート前までの区間で少しでも初速をつけることができればゲートに当たった時のバイクの挙動も上に、ではなく前に、進むようになりますので、気にしたことなかった方は気にしてみてください。 3、の最悪の場合の抜け道は もしスタートが出られなかった場合に1コーナーはどこを回ればその次のコーナーで前にいられるかな? というのを自分のレースの前のレースのスタートなどをみてなんとなく掴んでおくといいと思います。 Photo by 楠堂亜希 様スタートでられなかった時なんてネガティブなこと考えたくない と思いますが大事ですよねぇ~~。。。 <レース前後に監督(保護者)としてやっていること> 昨年から全日本モトクロス選手権のIA1クラス、町田アサト選手の保護者(一応監督)をしていますが、 選手として走っていた経験があるからこそできる立ち回り?はバイクを乗っていなかった親御さん方には参考になることもあるかもしれません。 選手として、ではなく保護者として心がけていることを二つ紹介します。 1、当日選手にできるだけストレスをかけない。(かけていたらごめん笑) 2、細かい技術的なアドバイスなどをたくさんしない。 どちらにも共通して言えることは、 レース上にきたらそれまでの練習の成果を出し切るだけなのでぐちぐちアドバイスをしてもあまり意味がないんじゃないか と思っているからです。 ストレスをかけないというのは選手の意見を完全に否定しないようにしたり、選手のやりたいように行動させる?感じです。 スタート位置こっちの方がいいんじゃない?という話もしますが、本人なりのイメージなどもあると思うので強要せずに最後は本人の選びたいようにやらせてあげる。。例を挙げるとこんな感じですがなんとなくわかりますか? あとはピリピリしているレースモードのライダーにイライラさせる要素も作らないようにはしています。 もう一つのアドバイスをたくさんしない に関しては本人の性格なども分かった上での話なのでとても難しいところです。 細かい技術的なアドバイスなんて、その場で、 しかもレースで周りにたくさんのライダーがいる中では絶対に修正できないので細かいのはしません。 普段もすごい意識して練習していることなどは、 あれも忘れるなよという感じで言いますが 普段練習していなくてアドバイスしたらレースでできる。なんてことあるわけないですもんね、、 レースの日で大事なことは物怖じせずとにかく思い切りの良い走り、元気のいい走りをすることだと思います。 なのでこれらを踏まえた名監督RBのレースの日のアドバイスは あのジャンプ全開で行って思い切り抜け(スクラブしろ) です、ほぼこれです。 Photo by 楠堂亜希 様名将っぷりが溢れ出ているアドバイスですね。 冗談みたいに思えるかもしれないですけどレース中の勢いとリズムってほんと大事ですからね笑 このおかげで????今年の町田選手は去年からも大幅にベストリザルトを更新して SUGOではIA1クラス5位を獲得しています。 Photo by 楠堂亜希 様今回の記事はレースにフォーカスし踏み込んだ内容になりましたが 参考になるところはありましたか? なんとなーく自分に置き換えてみて、盗めるところだけ盗んでいってください。 わからなかったら僕に直接聞きにきてくださいね。。 次回はライテクっぽいことを書きたいと思っていますが 気分で変わりますので、また覗きにきてください。

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  • 馬場亮太選手のレース攻略~レースウィークの過ごし方・準備編~

    モトクロス国際A級、今年は全日本エンデューロ選手権に参戦中でトップカテゴリの国際Aを現時点でシリーズランキングトップ快走中の馬場亮太選手から、レース攻略についてコラムを寄稿頂きました。今後連載の予定です。トップライダーの貴重な声を、皆さんにお届けします~~!2022年は「TEAM 887withYSP浜松」から 主にMFJ全日本エンデューロ選手権(JEC)に参戦している馬場亮太です。 Photo by JEC PROMOTION 様今回は様々なレースを経験してきてチーム監督もしている立場から オフロードバイク・レース初心者の方、趣味でレースを楽しんでいる方などに レースウィークや当日の準備などなど 参考にしてもらえるような話をしていきたいと思います。 の前に、DB(馬場大貴)の弟のRBとしていきなり今年レースに出てきた奴とざっっっっくり知っている方が多いかもしれないので まずはバイク関係の自己紹介をさせていただきます。 チャンネル登録者数9000人以上を誇る、日本オフロード界ではかなりの知名度を誇るDB。youtubeチャンネルは要チェック自己紹介浜松市生まれ浜松市在住。 小さい頃からモトクロス競技をやってきて 2014年、17歳の時に 全日本モトクロス選手権 国際B級 IB2 クラス 年間ランキング 1位  IBOPEN クラス 年間ランキング2位を獲得 翌2015年から全日本モトクロス選手権 国際A級クラスに昇格、参戦をしてきました。 A級1年目の最高成績はたぶん総合5位くらいを2回くらい。あまり覚えていない。笑 2、3年目は膝の怪我やあちこち怪我をして焦って乗ってまた怪我をしてまともに出場できず。 皆さんは怪我をしたらしっかり治してからバイクに乗ってください。バイクが楽しくなくなります。笑 4年目のオフシーズンにあのJO SHIMODAを育てたヤニングというコーチに モトクロステクニックを教えてもらいに行きました。 2018年全日本モトクロス IA2参戦時 Photo by 楠堂亜希 様2018年全日本モトクロス IA2参戦時 Photo by 楠堂亜希 様2018年全日本モトクロス IA2参戦時 Photo by 楠堂亜希 様この経験が今の自分を作っていると言っていいほど色々なことを学びました。 そして4年目の広島大会、予選のスタートで転倒し脾臓という臓器を摘出。 この怪我が原因でモトクロスレース活動を終わり、 約3年ほどバイクから遠ざかった後 2022年からオンタイムエンデューロ競技JECにフル出場を始めました。 また全日本モトクロス選手権にはIA1クラス町田選手のチーム監督として帯同して 平日はババナショックス(サスペンションメンテナンスショップ)に勤め、日々オートバイのサスペンションをメンテナンスしたりチューニングしたりしています。 サスペンションメンテナンスショップ ババナショックス町田選手(ゼッケン11番)と馬場亮太選手。全日本モトクロスでは監督として帯同している。 オンタイムエンデューロJECって何?JECを知らない方からすると、ややこしいルールがたくさんあるよくわからないレースって感じだと思います。 約30分から1時間の周回コースの中に、“テスト区間“と“ルート区間“というものがあり、 テストはタイムアタック。ルートはテスト間やパドックまでの移動というイメージです。どちらかといえばこのルートがエンデューロっぽい岩や難易度の高いセクションがあります。テスト区間はタイムアタックなので、THE全開。この全開のタイムアタックはお客さんにも気迫が伝わるのではないでしょうか。 周回コースを何周かしてテスト区間のタイムアタック合計が短い(速い)ライダーの勝利。と 簡易的に説明するとこんな感じです。 2022 JEC中日本2DAYSエンデューロ Photo by  中日本エンデューロ部会 様全日本モトクロス、エンデューロレースのレースウィークの過ごし方モトクロスのレースに出ている時は火曜日か水曜日に、心拍数が上がるようなものや瞬発系のトレーニングをして水曜か木曜日に強度の弱いトレーニングでストレッチなども混ぜながら体が疲れてしまわないようにしていました。普段からランニングや軽い全身の筋トレはしていました。 エンデューロレースにでてからはこれといってルーティーンにしているトレーニングはなく、体の水分は枯渇しないように気をつけているくらいです。 夏場のレース前おすすめのトレーニングここで1つ、夏場のレース前おすすめのトレーニングがあります。 “サウナトレーニング“です。夏のレース前恒例で多い時は2~3週間通います。熱いサウナで12分(サウナ内の時計一周が12分)を2セット。熱くなくて12分が余裕ならもっと伸ばしてもいいと思います。これはマジでおすすめです。エンデューロにしてもモトクロスにしても。 よっしゃー暑さに強くなったぜっていう実感はありませんが、どんだけ暑くなっても気持ち的に当日やレース中がめちゃくちゃ楽になります。 マイナスな事は一切考えないレースは、あー雨降ったら自分遅いから嫌だなとか荒れたら嫌だなとか、この嫌だなのメンタルがすごいダメだと勝手に考えてるので、マイナスなことは一切考えません。 モトクロスIA1(国内最高峰クラス)の町田選手の監督もしていますが、ネガティブワードはレース上で言わせないようにしてます。(モトクロス時代の監督の教え) 怪我をして痛いところがあってもダメです。 と、これは本気でレースをしているひとに向けてで、エンジョイの人はここが痛いからダメだとか練習できてないんだよな~って言いまくってください。笑それも楽しいですからね。 町田選手と馬場選手。 Photo by えかきやたま 様レースに向けての準備マシンの消耗品や装具に関してはできるだけもしもの時にも備え、多めに。 雨具や雨対策グッズなども抜かりなく。 降らないっしょ、で降ってしまったらスタート前からハンデを負ってしまいます。 具体的な雨対策ヘルメットのバイザーの先に使わなくなったゴーグルレンズなどで延長バイザーをつけて、雨が少しでもグーグルについてしまうのを防ぐ。 かんたんに出来て効果が高いテクニック。BELLからは専用のレインバイザーが発売されているので、こちらもおススメ。ゴーグルの上側のフレームにはガムテープを半分に切ったもので、軒下のようなスペースを作ります。エンデューロのFOXロールオフなどは初めからこれがありますが、モトクロスでは主にティアオフをつけます。ティアオフ間に雨水が入ってしまうと視界が歪んで、路面との距離感などもぐにゃぐにゃでよくわからなくなってしまいます。 そしてもう一つ全日本モトクロスのライダーが、ひどい雨のレースで実践するマル秘テクも紹介します。 ゴーグルのレンズにゴーグルフレームに沿うように細く薄い両面テープを貼ります。 そこに7枚で1セットのラミネートティアオフを貼ります。そこにまた同じようにテープを貼りティアオフを貼り、、とすると先ほど言ったようなティアオフ間への雨水の侵入を完全に防ぐことができます。 地方選でもやっている方は見るようになりましたが、もし知らなかった方は実践してみてください。 レースDAYの下見や準備今年JECに出場するようになってから下見の重要さに改めて気づきました。JNCC、WEXでも難所やラインがいくつかあるときは、メイン、メインが実際走ってイマイチだった時、そこも転倒者などで塞がれていた時、といくつかシュミレーションしてラインを選んでおきましょう。 JNCCの渡辺学選手もコースの下見は何度かされているみたいですね。。。 モトクロス系のレースでもヒート1が終わって元気があったら昼休みなどに荒れた箇所を見にいくのをお勧めします。自分はモトクロス時代はこれをあまりしていませんでしたが、下見をしていることで自信をもってラインを変えれるか変えられないか、という小さいことも同じようなレベルで競っているライバルには大きな差になると思います。 JECは初見の長いコースを2周目から全開でタイムアタックするので、オーバーランしたり逆に戻しすぎたりしてしまいます。僕はコース下見の時に間違えてしまいそうなところやラインがいくつかあるセクションは動画を撮ってその日の夜にコースの復習をしています。 大体一緒にコースの下見に行く人たちには下見が入念で長すぎて待たせてしまいます。笑 マシンのセッティングマシンのセッティングはレース会場で大きく変えることはあまりありません。 タイヤの空気圧やムースの硬さは、雨なら空気圧をやや落としムースはやや柔らかいものを選ぶ、という感じです。 Photo by JECPROMOTION 様サスペンションも基本は練習で乗っているものからは大きくいじりません。一本目を走ってアジャスタを1~2いじるくらいです。どちらかといえばレースの日は走りに集中した方がいいんじゃないかな~というのが考えです。ここをいじるとここでこう良くなるという、方法が自分の中であればレース中でも冒険してみていいかもしれないですね。 Photo by 中日本エンデューロ部会またそのために普段の練習でサスペンションで遊んでおくことも大事かと思います。 試しに大げさにアジャスタを抜いてみたりしめてみたり、、、 イメトレあとは自分が理想とする走りを頭の中で何回もイメトレしましょう。 A級1年目に6~7位でスタートを出て混戦の中でも、ここの下りは早めにギア上げて、ここは大きいギャップあるから一瞬壁乗って避けて、とイメトレ通りに自分の走りに集中してたらスルスルと4番手まで上がり3番手のライダーを抜こうとした時に膝を怪我してしまいました。 ルーキーイヤーに追い上げていってというレース展開は中々なかったので、イメトレやべ~ってなりました。そして絶好調の時に怪我をするのもモトクロスあるあるですね。 ハイドレーションをつけるときは、ポカリやアクエリなどを水と混ぜて入れます。ポカリだけだと甘すぎて口の中がベタつくし水だけだと汗で出た何かを補えない気がするので。 とにかく下見にしても雨対策にしても、少しでもいい順位を目指す方は余るくらい下準備をしていきましょう。 とお堅いことばかり書いてしまいましたが、ガサツなどエンジョイライダーは準備なんかせず行き当たりばったりでレースしてほしいです。僕はそういうのを見るのも大好きです。笑~次回に続く~Photo by JEC PROMOTION 様

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