WR125Rとはなにか 【ヤマハが狙う125ccオフロードという市場】
ヤマハから待望の新型トレールバイク・WR125Rが発表されました。セローの絶版から6年。WR250Rの絶版からは8年。競技用モデルはラインナップ豊富で開発も積極的なのに、トレールバイクはなにも無いという状況が長らく続いていたので、ヤマハのオフロードトレールに期待する声は高まるばかりでした。故にこの知らせはもう飛び上がって喜ぶものだったのではないでしょうか。発売は今年の1/30ということと、既にオーダーは1,000台を超えているということで2月から多くのWRが街を走りだすと期待しています。今回はこのWR125Rがどういうバイクなのか探っていきましょう。既に各種メディアでは実写レビューなども掲載されている中でこの記事は旧型をベースにした推測交じりの記事ではありますが、一応オフロードバイク用品店・メーカーという独自の視点で書いてみようと思います。始まりは謎の展示から2025のモーターサイクルショーのヤマハブースにて、【オフロードカスタマイズコンセプト】というバイクが突如展示されていました。どう見ても海外(インドネシアなどの東南アジア市場)で販売されているWR155Rでありながら、中古の車両・かつ排気量の刻印を削り取ったりデカールの上からそのまま塗装をしたりと、正直突貫で用意したと思われる車両でした。当然、このバイクは市販予定なのか?など各メディアや来場者の方から無数の質問が寄せられるわけですが、ヤマハからは完全にノーコメントというのも当時は謎に拍車を掛けるものでした。今考えると、これは一種のティザー広告だったのですね。この展示を受けて、日本でもコレに近いバイクが登場するのでは・・・?と皆さん期待されたかと思いますが、実際その通りだったわけです。それもWR155Rそのままでは無く、進化して登場という嬉しいサプライズ付きで。WR125Rのルーツ初期型:2009年~日本では新登場ですが、元々WR125Rというバイクは2009年頃に海外(ヨーロッパ市場)向け車両として登場しました。フロントホイールが21インチ・リヤが18インチというフルサイズの車体はかつてのDT125Rと比較してもレーシーなスタイルで先鋭的なものになっています。しかし内容は日本メーカーらしいものでは無く、エンジンからしてミナレリ製(イタリアのエンジンメーカー。当時はヤマハ傘下)で、ブレーキがブレンボだったり、車体の各種パーツも現地調達と思われる構成で、現地法人主導なのかヤマハの冠こそ付いているものの、実態としては完全な外車でした。この車両の開発に日本のヤマハがどの程度関わっているのかは不明ですが、車体の基本設計は新型と大きく変わっていないように見えます。フレーム形状や足回り、特徴的な左出しマフラーなども同じように見えますね。2型:155Rへ2019年頃にWR155Rとしてモデルチェンジしたのがコチラです。おそらく車体はそのまま、エンジンをヤマハ純正のVVA機構を搭載した155CCエンジンに換装して再登場という形です。初期型はヨーロッパ市場をターゲットにしたものでしたが、155ccになった2型では東南アジアをターゲットに変更。生産もインドネシア製となりました。インドネシアヤマハの広告。日常とオフロードを跨ぐリアルアドベンチャーパートナーというコピーがイカしています。初期型の125は日本へ輸入された台数は少なかったものの、155となった2型はSOXさんらの手によって結構な台数が日本でも出回っていたように感じます。実際、ダープラ店舗でも何度かカスタム依頼で入庫がありました。日本で正規販売されていないが故に専用パーツこそ少ないものの、気軽に・安い維持費でオフロードを楽しめるマシンとして一定の人気を博していました。2009年からのデザインですが、今見ても古さを感じませんよね。ライバルも見てみようここでちょっと寄り道を。東南アジアではフルサイズの小排気量車というのが一定の人気を持っています。ホンダならCRF150L・カワサキならKLX150というバイクが人気で、150cc前後の排気量も現地では免許や保険などの面で定番なのでしょうか。こちらはホンダのCRF150L。車格はWRと同格ですが、エンジンが空冷なのが大きな違いです。CRF250Lと並べても引けを取らない大きさ。まさにフルサイズです。こういうバイクが複数選べる東南アジアの市場は中々魅力的ですね。カワサキはKLX150を複数の仕様で販売。かつて日本でも販売されていたKLX125の系譜に位置します。こちらはフルサイズのホイールと倒立フォークやハンドガードを備えた上位モデルのKLX150SE。ホンダ同様空冷エンジンで、フルサイズだけどスリムで軽いという車体はとても楽しそうです。元々がKLX125なので、CRFやWRより一際小さな車体に大きなホイールという独特のバランスですね。3型:再び125Rへ。日本市場への導入そして、遂に日本市場へ正規導入となったのが3型となる新WR125Rです。排気量を再び125ccとし、外装を一新・ブレーキもディスクの大径化やABSなど装備の充実化を図り令和のバイクとして相応しいスペックを持ったものになっています。媚びない設計思想によるフルサイズの車格このフィーチャーマップを見る限り、フレームや足回りの骨格面はこれまでを踏襲していると思われますが、やはり一新された外装パーツが大きく車体とイメージを変えていますね。逆に言えば、高いシート高(875mm)などは日本仕様だからと言って低く設定したりはしないスパルタンなところはヤマハらしいところです。同様に、クラッチも155時代から軽いとは言えない繋がりとキレを重視したものが使われているとのこと。スリッパークラッチを使えば軽くなってユーザーフレンドリーになるのでは?とも思いますが、これも敢えての狙いだそうです。やはり・・・やはりスパルタンです。125ccと言えど挑戦的なバイクなのでしょうか。クラス最強出力のエンジン国内では唯一と言っても良いジャンルなのでクラス最高というのは表現が微妙かもしれませんが、海外を含めたライバルと比較して、15馬力のエンジンは最強と言って間違いないでしょう。(CRFやKLXは10-13馬力程度)これはなんと言っても高回転型水冷エンジンの強みですね。しかしながら、こうしたエンジンは高回転まで回せば良く走るものの低回転のパワー感は薄く、2サイクル的な乗り味になることが多いです。アプリリアのRX125やFBモンディアルのSMX125はそのわかりやすい例で、こちらも高回転型の水冷エンジンを搭載しており出力は同じ15馬力です。高回転をキープすれば非常によく走るマシンですが、少々扱いが難しいところがあります。一方、WRはVVAという可変バルブタイミングシステムによって低回転でもエンストし辛い扱いやすさと一定のトルクを確保。回せば速いし全域でも扱いやすいというエンジンになっています。初心者の方でも安心して乗れそうです。大径化された267mmブレーキディスクWR155Rのブレーキディスク。直径240mm。WR125Rのブレーキディスク。267mm。WR155Rでは240mmだったフロントブレーキディスクが267mmにサイズアップされました。ブレーキの制動力はディスク径がモノを言います。近年のモトクロッサーは270mm経のディスクが一般的になっていますが、それとほぼ同等ということです。車重がそこそこあるので本来このくらいがベストかも?勿論ABS装備で公道も安心。斬新なデザインの縦型2連ヘッドライトWR155Rのヘッドライト。WR125RのヘッドライトヘッドライトはWR155RではWR250F/450Fの流れを汲んだデザインでしたが、125Rでは全く新しい縦型2連のヘッドライトを採用。モトクロッサーのゼッケンプレートのようなデザインでとてもレーシー。下側のメインライトはLEDで現代的な装備となっています。 チープではない125ccフルサイズマシンざっとWR125Rを155Rや他社ライバルマシンと比較してチェックしてみました。実車を見て・触るとまた印象が変わることも多くあるのでしょうが、現時点では排気量という数字だけは小さいものの、中身はかなり本格派のバイクと言えるものに見えます。125ccのオフロードバイクというジャンルはKLX125を最後に日本メーカーの正規ラインナップでは長らく空白地帯でした。XLR125RやDJEBEL125などがあった90-00年代においても、小型であることや乗りやすさを主体に置いたバイクがメインで今回のWR125Rのようなフルサイズの本格的なものは中々なかったのではないでしょうか。539,000円と、価格こそ安くはないものの125ccという維持費の掛からないジャンルで楽しめるオフロードバイクが市場でどのように評価されるのか。非常に楽しみです。願わくばヒットして各車このジャンルに追従してくれると嬉しいですね。僕も乗るのが楽しみです。オフロードバイク用品・パーツのお求めはダートバイクプラスでどうぞ・ダートバイクプラスオンラインストアhttps://www.dirtbikeplus.jp/・ダートバイクプラス瀬戸店営業時間:10:00~19:00(毎日営業)電話番号:0561-86-8295住所:愛知県瀬戸市中水野町2-30・ダートバイクプラス大阪店営業時間:10:00~19:00(毎日営業)電話番号:0721-51-1365住所:〒586-0002 大阪府河内長野市市町1186−4・ダートバイクプラス神戸店営業時間:10:00〜19:00(月曜定休)電話番号:078-777-1102住所:〒651-2412 兵庫県神戸市西区竜が岡1丁目7−9
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